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地方企業とDX・IT人材をつなぐ、新しい挑戦

― ワークスマイルラボがDX・IT人材向け業務委託採用メディアを始めた理由

こんにちは。今回は、私たちワークスマイルラボが新たに立ち上げた「DX・IT人材と地方企業をつなぐ、新時代の業務委託採用メディア」について、その立ち上げの背景や、代表・石井の想いを改めてお伝えします。

この取り組みは、単なる新サービスの提供ではありません。
私たちが見てきた地方中小企業の課題、そしてこれまで積み上げてきた働き方の知見。そのすべてを活かして、現実的かつ持続可能なDX支援の仕組みを形にすることが目的です。

地域に根ざす企業だからこそできること。100年以上の歴史を持つ地方企業としての地盤とネットワーク、そしてワークスマイルラボが10年以上にわたって培ってきたテレワークや業務委託のノウハウ。その両方を掛け合わせて、今、地域社会が直面する課題の解決に取り組もうとしています。

DXが進まない本当の理由

「今の地方中小企業は、“DXが進んでいない”のではなく、“進めたくても進められない”という状況です」

代表・石井がそう語るように、地方の現場で私たちが実際に感じてきたのは、“意欲はあるのに、どうしていいか分からない”という声の多さでした。

中小企業では専任のIT人材が不足していることが多く、社内でデジタルの知見が蓄積されにくいのが実情です。そもそも「何から着手すればいいのか分からない」「社外に相談できる相手がいない」といった、構造的な孤立が起きています。

そのうえ、都市部の大手DX支援企業は営業効率を重視し、地方から次々と撤退しているのが現状です。その結果、地方企業にとっては選択肢がきわめて限られたものになっています。

「だからこそ、私たちのような、地元企業と信頼関係を築いてきた存在が“間”に立つ意味がある」と石井は語ります。

地方企業とDX・IT人材をつなぐ、新しい「伴走型」支援モデル

こうした背景の中、長年地域に根差して信頼関係を築いてきた私たちのような「地域密着型のBtoB企業」が、フリーランスやリモートワーカーなど柔軟な働き方を選ぶプロ人材と連携し、地方企業に対して“伴走型”のDX支援を行う。これが、私たちが構築している新しい支援モデルです。

重要なのは「人材の派遣」や「紹介」をするのではなく、地域密着企業がハブとなり、地元クライアントのニーズを把握し、課題に合わせてリモートの専門人材と連携して、“顧問”のように継続的に支援していくことです。

「誰に頼めばいいか分からない」
「そもそも何をどうDXすればいいか分からない」
こうした地方企業の課題に、いきなり高度な提案をするのではなく、わかりやすく、寄り添いながら、一緒に前に進める存在。それがこのモデルの目指す姿です。

全国に同様のネットワークを持つ企業に広げていくことで、リアルとオンラインのハイブリッドによるDX支援を地方の隅々まで届けていきたいと考えています。

求めるのは「スキル」より「共感力」

この仕組みに参画する業務委託人材に対して、石井は「共感力」の重要性を繰り返し強調しています。

「地方の中小企業を元気にしたい、地域に貢献したいという想いを持っているかどうか。そこが出発点です」

もちろん業務改善やデジタル支援の経験は歓迎されますが、それ以上に、経営者と目線を合わせ、分かりやすく丁寧に向き合える姿勢が重視されます。さらに、短期的な契約にとどまらず、数ヶ月、数年と継続的に関わる意志も重要です。

スキルだけでは生まれない信頼と成果。それを一緒に積み重ねていける方との出会いを、私たちは楽しみにしています。

岡山から、全国へ

このモデルは現在、ワークスマイルラボの本拠地である岡山を中心にスタートしています。

ですが、これは岡山だけにとどめるつもりはありません。今後は、同じように地域に根ざした企業が地域拠点となって広がっていく構想もあります。

「まずは岡山でモデルケースをつくって、それを横展開していく。最終的には、地方企業の経営支援や人材活用の一つのスタンダードをつくっていきたいと考えています。将来的には、この仕組みを日本の隅々まで届けていけたらという思いがあります」(石井)

地方の企業にとって、選択肢が増えることは何よりの支援です。
業務委託という働き方の魅力と、地元企業との確かな信頼関係。私たちはこの“二つの強み”を活かしながら、全国に向けたロールモデルを育てていきます。

「働き方のモデル」は、まず自分たちから

こうした仕組みを広げていくなかで、石井自身にも一つの強い想いが生まれました。
支援の枠組みを整えるだけでなく、その新しい働き方をまず自ら体現していくことが、地域における変化の出発点になるのではないか―そんな考えが、今の石井の原動力になっています。

「地方の中小企業経営者として、日本一自由な働き方を実現したい。地元と、他地域と、海外を行き来しながら、経営と生活を両立させる。そんなロールモデルを自分自身でつくろうと決めました」

地方経営者にとって、“自由な働き方”はまだまだ現実味の薄い話かもしれません。けれど、自らが先行事例としてそれを実現することで、「あんな働き方もできるんだ」と思ってもらえる。そんな背中を見せたいと考えています。

日本発の働き方を、海外のモデルに

最後に石井は、こう語ります。

「20年、30年後には、ASEAN諸国でも今のような働き方のままでは立ち行かなくなる日が来ると思っています。そのとき、日本の地方中小企業のような“人を活かす働き方”が、未来のモデルになっていくはずです」

まずは自分たちが、そのモデルを実行すること。
地に足のついた支援を形にし、柔軟で多様な働き方の価値を証明していく。ワークスマイルラボの挑戦は、すでに始まっています。

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